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日常靴飯つくりて野島の雑記

作品を作るということはある種自分の経験を写しだすこと。
体験だけでなく心の模様すらそこには反射される。

右手を使って描き、切り、折り、貼り、縫い、釣る。
右手を動かすが、実際は全ての器官を連動させている。

そこには必ず何かしらの信号があり、心にもそれが通る感覚がある。

そんなときに書き出される線には自然と動きが加わり全てがつながっていく。

僕はつくりてとして作品だけで評価していただければいいと思っていたが、その作品は、その作品にこそ全てを写しだしていた。

明るく楽しく飄々とした光と見えにくい闇。
一人で考えている時はその両方を同時に感じ、音が耳に入らなくなると何かをつかんだ感覚や届くような感覚になる。

剣道をしていた頃にもその瞬間があった。
剣先まで神経が行き届き、一体化した感覚。無意識で最適な行動を反射的にとった瞬間。後の先を完璧にとらえた瞬間。

それと同じような感覚をものづくりでも感じたいという欲求を持っている。

靴を作る。それは人生をかける価値ありと自身で決めたこと。

しかしそれ以外のこともにも興味を持ち、うずうずしたくすぶった気持ちも同時に存在する。

何から始めようか。

思うままになすがままに。

大きな何かにつながり、全ては決まっていて、それでいて自由。だからこそ自由。

バガボンドの作中での僧の言葉だが、今やっと感覚で納得できている。

プロとして約十年。現在の感覚を書きなぐって放置した文章だが背中を押されてここに記録することにしました。

吉靴房 野島孝介

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